2006年05月30日

W杯特集――出場国紹介 フランス編

france2006.jpg今回の出場国紹介は「フランス」となります。いよいよ来週にはW杯が開幕しますが、FBNとしては日本代表とともに「我らがフランス代表」の活躍も気になるところ。きょうはそんな「レ・ブルー(Les bleus フランス代表チームの愛称)」を紹介してみましょう。

国情報
面積:約55万km2(日本の約1,5倍)
人口:約6200万人
首都:パリ
言語:フランス語
政体:共和制
元首:ジャック・シラク大統領
首相:ドミニク・ド=ヴィルパン
通貨:ユーロ(Euro) 1ユーロ=約140円
国民一人当たりのGDP
  :約320万円

フランス・サッカー概略
協会設立  :1919年
FIFA加盟  :1904年
W杯戦績  :出場11回、58年(3位)、82年(4位)、86年(3位)、98年(優勝)
サッカー人口:約200万人
クラブ数  :2万
国内リーグ :「リーグ1」 20チームによる2回戦総当り方式

古くからサッカー界において、安定した実績を残してきたフランス(註1)。押しも押されもせぬ伝統国といっていいでしょう。W杯には1930年第一回大会(ウルグアイ)からコンスタントに出場し、1958年大会ではJ.フォンテーヌやR.コパの活躍によって3位に入賞し(註2)、そしていまやサッカー界の重鎮といってもいい将軍M.プラティニに率いられた1980年代初頭〜中頃にはブラジルと並んで当時の世界最強チームと謳われたこともありました(註3)。けれども、ワールドカップ制覇の夢はなかなか成し遂げることができず、念願のタイトルは地元開催の1998年大会。今大会もエースとして活躍することが期待されるジダンのチームによって、それまで世界で6カ国しかなかったワールドカップ優勝国の仲間入りを果たすことができました。最近でこそ勢いに翳りがみられるものの、その後代表チームは2000年には底力をみせつけてヨーロッパ選手権を制覇するなど、サッカー界にフランス旋風を巻き起こすこととなりました。

では今回のドイツW杯でのレ・ブルーはどうでしょうか? 続いてこちらの話題を紹介していきましょう。

zidane2006.jpg
今大会のフランス代表のなかで注目はなんといってもジダンでしょう。2004年のヨーロッパ選手権終了後にいったんは代表引退を表明。しかしその後、W杯予選で苦戦の続く母国を救うべく代表に復帰し、見事なカリスマ性で窮地のチームをまとめあげ本大会出場へと導くことに成功しました。大会中の6月23日には34歳の誕生日を迎え、終了後には選手生活そのものに終止符を打つことを決意したジダンですが、今大会もそんな彼を中心にすえたチームでフランスはドイツでの戦いにのぞむことになりそうです。

ただ・・・。つい先日、フランス代表はメキシコ代表と強化試合を行い、辛くも勝利をおさめたものの、本番をまえにして万全の態勢とはいいがたい状態が続いています(詳細はこちら)。あるいは、今回のフランス代表チームには実効性のあるゲームプランがみえないことに問題があるのではないかと思います・・・。

たとえば数年前の絶好調時のフランス代表は、ディフェンスラインをあげ、高い位置でボールを奪取、これをジダンに渡し、彼を経由してスピードやテクニックのある両サイドのMFやFWにボールを供給しどんどん波状攻撃を仕掛けていくという確固たるシステムが構築されていました。そしてこのゲームプランは今回のチームもほぼ引き継いでいると思うのですが、MF陣の老朽化のせいでしょうか、プレスがあまりかからず、自陣の低い位置からしか攻撃のビルドアップができない。そもそも絶好調時にみられた波状攻撃が最近影を潜めているように思います。ワールドカップ予選10試合で失点2と高い評価を受けるフランスディフェンス陣ですが、それが「攻撃につながるような守備」でないところが気がかりなところです。今回のメキシコ戦でも体力の衰えが指摘されたジダンですが、問題はジダンのせいばかりではなくて、相手ゴールから離れた位置でジダンにボールを渡す展開が多くなっていることに、フランス代表がいまいち波に乗り切れないことの原因があるように思います。さらにFWの決定力不足が指摘されていますが、これもおなじくフランス代表チームの構造的問題ではないかと思います。フランス代表のFW陣はブラジル代表のロナウドやオランダ代表のファンニステルローイのようにひとりでゲームを決めてしまうような一匹狼タイプでなく、チーム全体として機能しつつその流れで得点をあげるタイプの選手が多いように思います。とくに今年のプレミアシップの得点王アンリは代表の舞台になると活躍できないと非難されていますが、そういうところに問題があるように思えるのですがどうでしょうか(そういうタイプのFWだからそもそもダメなんだというひともいるでしょうが・・・)。

gallas.jpgと・・・。まぁ今回のフランス代表にたいしてはぼくも否定的な評価しかできませんが、それでもただベスト8あたりまでは無難に勝ち残るのではないかと思います。DFラインが強いということは、そう簡単に相手に点を奪われない、つまり負けないサッカーをすることができるということですね。しかもベスト8までは格下相手との対戦が予想されるので、ここまでは問題ないでしょう。ただ、それ以上、つまりベスト8に残るような強国相手に勝利、勝利、勝利と3つ勝ち星を積み上げて優勝できるかというと、いまのところそこまでの組織力はないような気がします・・・(そもそもフランスは伝統的に個人技で勝負するのではなく、プラティニのチームにせよ好調時のジダンのチームにせよ、組織力によってその華麗さと力強さが発揮される国ではないでしょうか)。あるいは、予選リーグの段階でチームの方向性をつかむことができれば、個々の選手の能力に限っていえば世界トップクラスなので大化けがあるかもしれないけれども・・・。

註1:そもそもフランスはその組織面や制度などサッカー界に大きな功績を残してきた国で、さらに80年代以降の躍進を支えてきた独自の選手育成システムなどサッカーを語るうえでなかなか話題に事欠かない国です。これらについてはいずれ稿をあらためて紹介したいと思います

註2:ちなみにこの1958年スウェーデン大会でJ.フォンテーヌは13得点をマーク。大会得点王となり、この数字はワールドカップ記録となっています。

註3:1982年スペイン大会と1986年メキシコ大会のころは実力的には2強と称されていました。結局、どちらのチームもワールドカップを手にすることはできませんでしたが、1986年大会では準々決勝で両者が激突し、いまでも語り草となっている好ゲームを演じました(結果は1対1からのPK戦によりフランスが勝利)。
posted by superlight at 16:14| Comment(0) | TrackBack(1) | W杯特集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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